対外政策の面では、ブッシュの決断と舵取りは高く評価されました。とくに90年初頭、イラク進攻を決断し、ソ連の干渉を排除して、短期間に勝利を収めて、中東和平を実現させたことにより、ブッシュの国民的支持は一時は歴代大統領のなかで最高となりました。しかし湾岸戦争の勝利で、“アメリカは世界一”という陶酔感からさめた時、アメリカ国民が直面したものは、厳しい不況と雇用不安でした。90年秋から、3期9ヵ月間続いたマイナス成長の後も、景気ははかばかしく回復しませんでした。そして、ブッシュは、内政には無策という、厳しい国民の声の下で、クリントンの“変革”のスローガンに敗れたのです。そこで、次章では、レーガン、ブッシュ、12年間のアメリカ経済の基盤が、なぜ急激に悪化したのか。そして、具体的には、財政と貿易の慢性的赤字に、さらに企業と個人の借金急増を加えた“三つ子の赤字”が、どれほど根深い深刻な問題なのか、といった視点から、“レーガノミックス”を検討してみましょう。
私どもの事務所では、年間に約150社以上の法人設立のお手伝いをさせていただいています。そこで過去の法人設立の統計をみると、意外に有限会社設立の件数が多いことがわかります。今まで設立した法人数の内、約75%が有限会社の設立でした。株式会社の方が、聞こえがよいし、取引先に対する信頼感もあります。しかし、有限会社の設立が圧倒的に多かったこの現実、皆さんも意外に思われることでしょう。では、なぜ多くの方が株式会社より有限会社の設立を選択されたのでしょうか。その一番の理由は1人で会社がっくれたという点です。そして、設立時の資本金が少なくて済んだ点や、取締役の任期の定めがない点なども、有限会社を選択された大きな理由となっています。新会社法により、この有限会社設立の簡易さが、ほぼそのままの形で株式会社の設立に引き継がれました。「取締役1人で」「資本金1円から」「取締役の任期も最長10年」でOKとなり、ほぼ有限会社的な株式会社がっくれるようになったのです。もう肩肘張って「法人をつくる」時代ではなく、簡単に「法人でもつくろうか」といった時代に突入したと言えます。
現在は、モノの輸出と輸入だけを示す貿易収支よりも、サービスの提供や金融取引などをふくめた総合的な経済取引の収支である経常収支によって、貿易の実態を把握することが多い。ただし、この貿易黒字、貿易赤字といった概念は、あくまで国同士の経済取引の状況を示す指標にすぎず、貿易黒字国だからといって、その国が好景気とはかぎらない。たとえば、ある貿易黒字国があったとする。その国はじつのところ不景気で、国内の消費はガタ落ち。外国産の商品も売れず、輸入額も落ちこんでしまった。国内で商品が売れない企業は外国での販売に力を入れ、結果として国全体の輸出額が増大、貿易収支はトータルで黒字になった……。このように、不景気のせいで輸入が落ちこんだものの、逆に輸出が増え、両者を合わせたときに収支が黒字になるという国もある。
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