脳血管型とは別に、アルツハイマー型痴呆症というのがあります。これも食生活の欧米化とともに増えてきた病気のひとつですが、発症原因が明らかでないため、治療法も確立していないのが現状です。とはいえ、アルツハイマー型で死亡した人の脳を調べてみると、脳細胞の中でもとくに海馬の部分のシナプスが大幅に切断されていたり、消失していることがわかっています。どうやらアルツハイマー型の発症には、海馬の変質が深く関係しているらしいのです。海馬といえば、DHAがたくさん含まれている部分です。その海馬の神経細胞か大量に消失しているということは、海馬に含まれているDHA量もかなり減少しているはずです。そこで、一九九一年に研究所が発表した研究報告を紹介してみましよう。
《研究内容》
平均八〇才の老人八〜一〇人を対象に「アルツハイマー型痴呆症を発症後に死亡した人」と「アルツハイマー型痴呆症にならずに死亡した人」の、脳の海馬に含まれているDHAの割合を比較しました。
《結果》
・アルツハイマー型を発症後に死亡した人の海馬中のDHAの割合→七・九%
・アルツハイマー型にならずに死亡した人の海馬中のDHAの割合→コハ・九%
つまり、アルツハイマー型痴呆症の人の海馬に含まれるDHAは、同じ年代の人にくらべて半分以下に減っていることが明らかにされたわけです。
とすれば、海馬の部分の残っている細胞へDHAをたくさん補給してあげれば、多少でも症状の改善がのぞめるかもしれないという期待がでてきます。
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